安南のへそ

発展著しいベトナム中部の町、ダナン暮らしを経てすっかりベトナムマニアになってしまいました。ディープに書き綴ってまいります。

$2以下

 

globalvoices.org

Facebookでフォローしている記事でベトナムについて書かれていたので、アクセスしてみた。

世界銀行が出している「2ドル以下で生活している人の割合」ってやつである。

何でもかんでも人の生活の営みをお金という単位だけで考えるのはどうかと思うが、この分布図はベトナムの現状を映し出しているといえる。http://www.worldbank.org/mapvietnam/

 

2ドル以下で生活している人の割合が高いのが、ベトナム北部から中北部に集中しているのがわかるだろうか。北部は中国国境にもほど近い山岳地帯である。同時に少数民族が多く住んでいる地域だ。

 

少数民族ベトナムでも今や観光名物になった感があり、北部はサパ辺りでは少数民族に触れ合うホームステイ体験から、何か国語も操る物売りとの値切り合戦まであらゆるアトラクションが用意されている。かくいう私も少数民族の文化や布に興味を持っているから、ハノイへ行った際にはバスでサパまで行ったクチである。

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トレッキングツアーに参加していたとき、ある村を歩いた。小さいながらも立派な発電所があった。

「2年前に建てられたんですよ。それまでこの村は電気なしの生活でした」

ガイドさんはそういった。

学校も小学校こそあれど中学以上になる数が限られ隣村、または町まで出ないと勉強ができないんだそうだ。

 

ベトナム多民族国家である。メジャーなのはキン族だが、モン族(さらに黒モン族、花モン族などに分化する)、カトゥー族、チャム族、クメール族など数多くの民族が暮らしているのだが、彼らの住む地域は比較的貧困度が高い。

 

ベトナムの発展は著しく、軒並み物価も上昇している。今度のテトでもいくばくかの値上がりが行われるのだろう。都市にいると高価な衣類に身を包んだ豪華なオーラを振りまく富裕層のベトナム人に遭遇することが多い。富裕層と言わなくてもみなそこそこキレイ目のいでたちをしているから、貧しさをあまり感じさせない。

 

しかし、それはあくまで見た目だけの話でしかない。彼らの経済状況を私たちはそう簡単に知ることはできない。聞けばダナンの成人の平均的な月収は日本円にして2万円ほどなんだそうだ。それが年を離れた地方になればどうなるだろうか。まして、優先順位の低い位置にこれまで置かれてきた少数民族の居住地域は?

 

ベトナム人でも今後の経済格差を懸念する人は多い。教育、医療その他の社会福祉サービスに都市と地方の差が格段に開いてしまうのだ。

 

これもベトナムの現実。外国人である自分にとって「暮らしやすくて好き」という惚れたが故の盲目になっていてはいけないと改めて思うのだった。