安南のへそ

発展著しいベトナム中部の町、ダナン暮らしを経てすっかりベトナムマニアになってしまいました。ディープに書き綴ってまいります。

ベトナムのおくりびと

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最近街中でよく目にするのがお葬式だ。

都市部ベトナムの家の構造は多くが縦長で、1階が居間のような構造になっている。

大抵この今の部分を貸して、カフェやお店として営業し、2階以上を住宅空間にしているところが多いのだが、お葬式や結婚式などはこの1階部分をセッティングして行うようだ。

 

こちらのお葬式は日本とは異なる。

まず朝も明けきらない早朝にブラスバンドのミニバージョンがトラックの荷台から大音量で音楽を奏でる。これが葬儀の最初に行うのか、最終段階に行うのかはわからないけれど、一種の葬列だと思う。先頭は五色?の旗をたなびかせる。

 

日も暮れかかるころから午後7,8時ごろから葬儀が始まる。一面白い布で覆われた居間に、祭壇が取り付けられ、その手前、ていうか歩道に思いきりはみ出して円卓がいくつか並べられる。弔問客用であろう。

 

葬儀で思わず足を止めてしまう理由は、生演奏があることだ。ベトナム特有のダンバウ(一弦琴)の物悲しい旋律が実は好きだったりするから、生でその音がきけるとちょっとした感動なのである。同時に銅の太鼓も荘重さを演出する。

・・・なんて書いたけれど死者を悼む儀式なのだから、こういう姿勢が不謹慎なのは百も承知である。だけど思わず足を止めてしまうのである。

 

弔問客たちもも服に身を包んでいるが、それは洋式化した日本とは異なり、全身白装束である。白い鉢巻きも額にまいている。

 

なぜかこの時期はお葬式が多い。1か月前のテトが単なる正月ではなく、いわゆるお盆のような意味合いも持っていることに関係するのだろうか。または季節的なもので寒い冬であるがゆえに死亡者が多くなってしまうのだろうか。

 

いずれにせよ、安らかにお眠りいただきたいものである。